道草日和。

「充たされざる者」

「充たされざる者」
カズオ・イシグロ
ハヤカワepi文庫

正月休みに読み終わるつもりだったが、今日までかかった。
なんせ900頁を超えるボリューム、
それに増しての難解さ。

Aの建物に入る、出るときはBになっている。
町のあらゆる人から不思議な頼みごとをされる。
過酷なスケジュールがあるはずなのにそれを引き受ける主人公。
知らぬ人の葬儀に参列したり、友達だと証明してくれと頼まれたり、
アルバムを読んでくれと頼まれたり、カードゲームに参加しないか誘われたり。
人々は主人公を困らせるが、まったく知らない人のようにも扱う。
主人公はいつも道を知らない。
行く途中で思い出すこともあるが、
着いてみると道の端から端まで壁で、目の前の建物に入れない。

なんたる不条理。
主人公や周りの人に、ハッピーは訪れず、
かといって悲劇でもない。
「充たされざる者」とは、誰。
それは登場人物と、私たち読者なのかもしれない。
でも、おいしい朝食にありつけてなんとなく幸せ気分の
主人公こそ、最も充たされざる者。
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by haraheri4 | 2009-01-07 18:21 | 読書 | Comments(0)
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レシピ・たべもの、読書などなどの話。
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