「君のためなら千回でも」

「君のためなら千回でも」
カーレド・ホッセイニ
ハヤカワepi文庫

「君のためなら千回でも」上
(2009.05.07)

「君のためなら千回でも」下
(2009.05.08)
アフガニスタンのことを、私は知らない。
だからといって中国、アメリカ、インドのこともわからない。
ただ、地球の上で少しずつ平和を求めてきた歩みや
人権・環境問題などが、
この世紀でいっそう前進することを願っている。

アフガニスタンに生まれた裕福な家の少年は、
使用人の少年にたいし、してあげたかったことを
勇気を持ってすることができなかった。
2人はそのつらさゆえに別れ、
おとなになって、取り返しのつかなくなってしまった友情に気づく。
そしてある少年をタリバンから救い出すことを決意する。

20世紀から21世紀に起きたこの国の戦争・紛争と、
そこで生きる人々の感情のありようは無関係ではいられない。
まして本来、保護され愛護される存在の子どもたちにとって
命があっても、それだけでよかったとはいえないのだ。

どこにいても、どんな人でも、おとなも子どもも
愛したり、失敗したり、許したり、許されたりという
当たり前の感情を、戦のない毎日の中で積み重ねられる、
21世紀がそんな日々になっていくように。
戦の中で、家族も友も町もばらばらにされ
それでも子どもたちに豊かな感情の日々をあげたいと願った、
主人公の友人の勇気に励まされます。

美しいカイトが表紙。
カイトは、2人の少年にとってかけがえのないものであり
主人公を変えてしまう大きなことがらとなった。
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by haraheri4 | 2009-05-09 19:41 | 読書 | Comments(0)