「ニッポン硬貨の謎」

「ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件」
北村薫
創元推理文庫

私は、北村薫氏によって本格推理の世界に導かれた。
北村氏はエラリー・クイーン(EQ)を「ミステリの神様」としてこれまでも語ってきた。
私たちは、北村氏がミステリのみならず、
古今東西の文学に通じる「読書の達人」であることを知っている。
にもかかわらず、何の予習もなくこの本に取り組もうとした
自分が浅はかだったのだ。

この本はEQ著、北村薫訳、
ということになっている。
EQが日本で起きている連続殺人と
「五十円玉二十枚の謎」を同時に推理、犯人を追う。
そこにはミステリファンなら「あれ?」と思う人物や事柄がいくつもはさまれ、
EQ論がちりばめられた、華やかといっていいような世界なのだ。

私は、EQの推理に感服し、
連続殺人が途中で終わったことにほっとし、
この本に満足している。

が。
北村先生、私は本格の世界に分け入って数年のまだまだ初心者。
こんなにたくさんの宿題を出すなんて、あんまりです。
「ついに、謎が明らかに!」とわくわくする私に、
追い討ちをかけるようにさらに宿題をだすとは…。

これをお読みのみなさん、「ニッポン硬貨の謎」を読むためには
少なくともこれだけの宿題をこなす必要があります。
・「競作 五十円玉二十枚の謎」 創元推理文庫
・「シャム双子の謎」 エラリー・クイーン 創元推理文庫
・「カブト虫殺人事件」 ヴァン・ダイン 創元推理文庫(絶版)
・「僧正殺人事件」 ヴァン・ダイン 創元推理文庫
・「緋文字」 エラリイ・クイーン ハヤカワ文庫(創元推理文庫にもあり)
私のブログup歴にあるとおりの読書目録です。
でも、これらの本はあくまで「少なくとも」であり、
「われこそは本格ミステリ道の追求者なり!」と胸を張る方々は、
EQの主だったものを読んでおいて、間違いありません。
私はそこまでできませんでした…。

なにより、宿題と本題が終わったことに、今はほっとしています…。
(2009.05.26)
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by haraheri4 | 2009-05-26 17:20 | 読書 | Comments(0)