道草日和。

「あなたが、いなかった、あなた」

「あなたが、いなかった、あなた」
平野啓一郎
新潮文庫

死が強く主張する短編集。

私たち読者は、テキストと作者を切り離して読む。
今回は、その境界がぐらついて迷わされた。
平野氏が、「作家の大野」という登場人物に
繰り返し「大野が書くKHは作者ではない」といわせて、
何重にも遠ざけようとする意図を読みながら、
かえってそのせいで作者平野氏に近づいてしまう。
作者の書く力に圧倒されて涙を流しつつ、
だから別の心配もしてしまった。

最初に載っている短編
「やがて光源のない澄んだ乱反射の表で…
/『TSUNAMI』のための32点の絵のない挿絵」にためいき。
死につつ生き、失われつつ構成されているこの世界で
しかしそれを実感することは少ない。
もしも、こんなふうにその動きが見えていたら
人は生をもっと生きられるかもしれない。
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by haraheri4 | 2009-09-05 18:05 | 読書 | Comments(0)
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