「クビシメロマンチスト」

「クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識」
西尾維新
講談社文庫・西尾維新文庫

はあ。
きつかったな。
20世紀、私はおせっかいで他人のことばかり気にかけていて、
それは自分のぽっかりあいた穴を他人に埋めてもらっていることだった、
ことに気づかない、困った小娘だった。
21世紀になって数年、小娘はおばさんになったが
ようやく「余生なお世話をしてないで、自分を見よ」と気づき始めたところだ。
それでも、自分のことは相変わらず気づくのが遅い。
おなかがすいてもわからない、疲れていても気づかない、困ったおばさんだ。
そういう私が読むには、きついのだ。
人に自分の穴を埋めてもらおうなんて、「甘えるな」って感じ、
そんな言葉が満載なのだから。

でも、「ぼく」に言いたいのは「生きているだけの人間」なんていないんだ、ってこと。
普通の人なんていない、みんな深さや重さはともかく
何らかの傷を抱えている。
そこで、それとともに生きる決意をするか、
「生きているだけの人間」になるか、
自分のことすら無関心の傍観者になるか、はそれぞれだろうけれど。
きっと「ぼく」はそのことを頭では気づいていて、心はついていかないのかもしれない。
…まるで私だ。だからきつい小説なんだ。

シリーズが気になるが、読めるかなあ。
(2009.10.03)
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by haraheri4 | 2009-10-04 08:59 | 読書 | Comments(0)