「はるさきのへび」

「はるさきのへび」
椎名誠
集英社

1994年に出された「私小説」短編集。

久しぶりに読んだ椎名さんの小説世界では、
私には意外な「女性の出現」と背景ある夫婦の不安が描かれていたり、
あの岳くんがボクサーになっていたり、
姉の葉ちゃんがアメリカに留学したりしていた。
…といっても、もう15年も前の本なんだけれど、
私としては、椎名さんの住む町で働いていたこともあり、
また多くの椎名さんファンが思うように(←想像だけど)、
家族の物語を、そのヒキコモゴモをともに過ごしたような勘違いをしていて、
だから、「あれから家族にもまたいろいろあったんだなあ」などと
感慨をもったりした。

家族と離れて、家族を思うきもち。
「心の底があったかく」なったり、「遠い不安」を抱いたり。
それでも家族が、家族のことを思うと、なんだか「やさしく」なったり。
それぞれがのんびりしていたり、一生懸命だったり、
自分流に生きながら、家族として思いあうすがた。

これが書かれた当時の留学先のアメリカは、
葉ちゃんの好きな紅茶の品揃えが少ない。
なら、私は岳くんが行ったイギリスの方に行ってみたい、
などと、(椎名さん風にいうと)すばやく思ったりした。
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by haraheri4 | 2009-10-17 16:35 | 読書 | Comments(0)