道草日和。

「ソロモンの歌」

「ソロモンの歌」
トニ・モリスン
ハヤカワepi文庫

ノーベル賞作家の長編、文庫で640頁。
ミルクマンと呼ばれる男が、ある宝を探しながら
別の宝を見つける物語。
と思ったら、最後の1行で「?」になって。
次の頁をめくったら、白かった。

生まれる前からミルクマンの役割は決まっていた。
ミルクマンはみんなから何かを求められていた、
そしてそれには「値しない」と思っていた。
人種差別の歴史と、
その中から「白人のように」振舞う家族が生まれた理由。
ミルクマンは、決められた役割ではなく、
家族の強く柔らかな縛りから抜けて生きたかった。

アメリカの地に黒人がいる意味、土地についた名、
「ミルクマン」はじめ一人一人につけられた名の
重さと痛みに気づく時、ミルクマンはルーツへの愛を思う。

それでも最後の数頁が、簡単には変われない歴史を語っている。

この作品には、悪戦苦闘を強いられました。
カタカナが苦手なのはもちろんのこと、
今回はそのカタカナの名前こそが大切なキーワードであったし、
アメリカという新しい歴史の国で、黒人が負わされてきた荷の重さは
私はちゃんと理解しているとはいえなかったのに、
それこそが大切な背景だったし。
それよりも!もっと基本的なところで、
「何が」「何を」修飾しているのかわからなかった…いや、本当に。
この作家はピリオドまでが長いらしく、
何かひとつのことを表現しようとしているらしいが、
途中で反論があったり、「修飾している言葉」を「修飾している言葉」があったり、で
本当にまいりました。
彼女の文章の特徴を受け入れて、読めるようになるのに
時間がかかりました。
(2009.10.30)
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by haraheri4 | 2009-10-31 09:22 | 読書 | Comments(0)
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