道草日和。

「中国名詩選 中」

「中国名詩選 中」
松枝茂夫編
岩波文庫

今、とても読みたい本Aがある。
しかし、シリーズで読んでいるBが途中で、
これを読んでしまわないと伏線が見えなくなってしまう、
だからBを先に読まなくては。
いやいや、そもそも私は3週間もCという本を読み続けているではないか。
そっちが先だろう。

ということで。
Cに当たる漢詩を読み終えた(Aが読みたいからだ、不純な動機ね)。
私は漢詩を読む時、音読すると、理解できかつスピードも上がる。
のだが、今回疲れていて家でこの本を読めなかったため(音読できなかったため)、
3週間もかかってしまった。
Aが現れたために、音読しました。

この巻は、晋代~漢代の詩歌が収められている。
「上」では、ほとんどなじみの詩がない、
詩人を専門としている人もまだ少ない
(政治家や軍人の偉い人、また民間の歌が多い)。
「中」では、公に勤めながら詩作をする人、
官吏をやめて詩人になってしまった人、
そもそもどこにも勤めていないで詩を作っていた人、などが登場する。
おなじみ、李白先生や杜甫先生も!

庶民は相変わらず、戦争に駆り出されていて、
それも「悲しい」以上に残酷なやり方で人が連れ去られる。
 有吏夜捉人
 老翁逾墻走
 老婦門出看
夜、いきなり官吏がやってきて人を捉えようとする。
老人は垣根を越えて逃げる。
妻は門を出て、その後こういうのだ。
「我が家の子どもたちは3人とも戦に出ていて、
そのうち2人は死にました。
ここには小さな孫しかおりません。
私が戦場に出ましょう。米炊きくらいはできますから」。
戦に駆り出される若者を、
追いすがって幾里も泣きながらついてくる家族の様子なども描かれる。
なんてことだ。だから戦が終わった時は、
 初聞悌涙満衣装
泣いて故郷に帰れることを喜ぶのだ。

風景の淋しさに、自身の身の上を重ねて語る詩も、
大酒飲みの詩も心に残る(飲みすぎて井戸に落ちても寝てた、とか…)。
けれど、私たち庶民がどんなに生死をお上に握られていたのか、
どんなふうに生きていたのか、その詩のほうがずっと残る。
(2009.11.27)
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by haraheri4 | 2009-11-28 10:06 | 読書 | Comments(0)
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