「シュガータイム」

「シュガータイム」
小川洋子
中公文庫

小川さんの作品は、
何か不自由か、あるいは過剰・過敏になる、
ということが描かれることが多いように思う。
今回もそうで、
不自由に見える人はいつも
静かで落ち着いた雰囲気で描かれる。
いつもと違うように感じたのは、
過剰な人の描き方だった。
それが不満だとか、いつも厳しいものを読みたいとか、
思っているわけではまったくないけれど
(むしろ疲れていて、自分の未読文庫を眺めて、
「なんでこうつらいかんじのばかりなんだ、
気楽な読物はないものか」、と思っていたくらいだ)、
「ああ、こういうかんじもあるんだなあ」と思った。

この作品は、彼女の初期の頃のものらしく、
その後の彼女の作品に現れるイメージの芽がみえた。
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by haraheri4 | 2010-05-26 20:12 | 読書 | Comments(0)