「めぐらし屋」

「めぐらし屋」
堀江敏幸
新潮文庫

あたたかい謎に満ちた物語。
私の子どもの頃も、謎があった。
真っ黒で、近づけない謎に思えた。
今は、その謎はどうということもなくなり、
私も彼女のように
「なぜ、なんて難しいことは聞かない。
何があったか事実だけ教えてくれればいい」という気持ちになり、
それすら通り過ぎようとしている。
数量化できないものを数量化してしまう日常の中で、
それから遠く離れたところにあるものが
あってもいいじゃないかと思わされる。
いつも堀江さんの一言、一行に
あたたかくなり、せつなくなります。
(2010.07.02)
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by haraheri4 | 2010-07-04 17:31 | 読書 | Comments(0)