「ばかもの」

「ばかもの」
絲山秋子
新潮文庫

読み始めたときは、
こんな展開になるとは思わなかった。

このようなことが、
小説としてふつうに読まれるようになったのは
一般にわかってもらう一歩になるからいいと思いつつ、
「一般的すぎる」というか、
「回復はそんなに簡単ではない」というか…。
その病をもつ家族としては、複雑です。

「ばかもの」って誰なんだ、
ということを考えます。
私は自分がとても常識的かつ優しい人間だと、
とんでもない勘違いをしていたものですから
(本当はそう思い込まないと、からっぽの自分に直面してしまうのがつらいから、
他人を思うより、自分のために「親切なふり」をしていただけなのです)、
「ばかもの」だったのは私だよなあ…と思うのです。
「ばかもの」である私は、人にホリックする。
人間関係や感情にのめりこむ。
だから、彼女のこと、少しわかるように思うのです。
(2011.03.31)
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by haraheri4 | 2011-04-10 19:08 | 読書 | Comments(0)