道草日和。

「未見坂」

「未見坂」
堀江敏幸
新潮文庫

「雪沼とその周辺」に続く連作短編集。
「雪沼…」は堀江作品の中でもたいへん好きなもので、
「未見坂」も1頁、1頁だいじに読みました。

頁をめくりたくないほどに。

雪沼に住む人々は、
何か華々しい、
あるいは強烈に個性的な人生を歩んできているわけではない。
そして、それがたいはんであるのが現実であると思う。私もそう。
けれど、一人ひとりに物語がある。
言葉が終わり、「。」が打たれても、終わらぬ物語。
繊細、だけど日常の言葉で、
日常の日々を描いているのだけれど、
誰の日常も大切な一日であるのだと思わされる。

今回は少年が数人登場。
少年には少年の、
おばさんにはおばさん(私のことです)の葛藤がある。
それぞれの時代、時間にもつその悩みや苦しみも、
楽しいことや嬉しいことと同じくらいたいせつな経験だと思う。
(2011.05.12)
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by haraheri4 | 2011-05-18 16:35 | 読書 | Comments(0)
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