道草日和。

「青空の卵」

「青空の卵」
坂木司
創元推理文庫

何度か「出会えてよかった」と思う作家に出会ってきたけれど
この人もそうです。
朝の通勤電車で涙がとまらなくなり、
泣きながら出勤しました。

人といることが苦しい、人との距離のとり方がわからない、しかし人の心の機微に触れたいし、触れるとプラスにもマイナスにもゆれてしまう。からっぽな自分を見つめると、中身のつまった人がうらやましくなり、その人を失うことで自分をも失うような気がする。自分はこのまま、ずっとこうなのだろうか、とふと思うと、どうにもむなしく、そのむなしさを転換できない自分に腹が立つ。
そんな人に、私におすすめです。
ここ数年の私のキーワード「共依存」「家族のあり方」「コントロール」
などにもかかわりのある小説。
主人公が涙するところで、泣く。というより
「私が泣き出すところで、主人公が泣いている」かんじであり、
探偵は私の相方に「魂」が似ている。

でも、そして、本格推理小説。
人に心を許せないけれど、
人の話をちゃんと聞ける、そういう人だからこそ
この謎が解けるのだ。
私は人の心と自分の心の境目がわからず、
かといって人の話を聞かない人だから…あざやかな謎解きにためいき。
私に才能があれば、こういうものが書きたいのだと思ってしまう。
作者は1969年生まれ、私と同年代。
長く残ってほしいけれど、「いま」読む小説なのかもしれない。
私に読む目ができたからこそ、いま出会えた小説なのかもしれない。
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by haraheri4 | 2007-01-19 12:55 | 読書 | Comments(0)
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