道草日和。

「わたしたちが孤児だったころ」

「わたしたちが孤児だったころ」
カズオ・イシグロ
ハヤカワepi文庫

これまでのイシグロの作品より、
冒険譚的要素が強い。
しかし、追い求めるテーマは同じ、
「転換期に立つ人々」。

何度か訪れる恋のゆらめき。
自分の境遇と、ある少女を引き取ることと。
ロンドンで名をはせ、知らぬものがないようになった
その経済的基盤を誰が支えていたか。
転換期にあり、「あなたはそこへ行かないのか」
といわれる主人公(ここでも、また別の箇所でも
「言わずに言う、言っているのに言わない」手法が生きている)。
そして転換期にあって、それを自分の責任だと思わぬ人々への目。
責任はある、けれど自分はどうなのか…
悪というものに立ち向かってきたと思っていた主人公に、
過酷な事実が知らされる。

ため息と、少しの涙。
読み応え十分の作品。
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by haraheri4 | 2008-10-29 20:42 | 読書 | Comments(0)
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