道草日和。

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「動物園の鳥」

「動物園の鳥」
坂木司
創元推理文庫

「こころが弱くて、とても弱くて。
いつも誰かに喜ばれたりありがたがられていないと不安で。
僕はこうやって生きてきた。
僕を手放しで必要としてくれる人の手をとって。
その人に支えられて。
そうやって生きてきた。」

そうなんだ。
私が誰かに伸ばしていた手は
誰かを救うためじゃなく、
自分を支える杖がほしかったからなんだ。と気づいたときのショック。
それを再現させられた台詞だった。
彼らはおとなになってしまった。
物語は終わり、始まっていく。
私はどうだろう。

解説の後に
料理好きには嬉しい「ひきこもり探偵のレシピ」が載っています。
つくってみたいな。
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by haraheri4 | 2007-01-26 12:29 | 読書 | Comments(2)

「仔羊の巣」

「仔羊の巣」
坂木司
創元文庫

ひきこもり探偵第2弾。
私の読み方もあながち外れてはいないらしい、
と解説の有栖川有栖氏の文章を読んで思う…
小心者だなあ、私。
この人にしか解けない謎、
この人が解いてこそ意味のある謎が提示されている。
謎はすべて人間関係がからんでいる。
有栖川氏は、この探偵が好きになれない、といっていたが
私はとてもひかれる…
前にも書いたが魂が相方と似ているから。
しかし、探偵より主人公の苦悩がよくわかり、
そちらに感情移入することが多い。

私は東京は知りませんが、
下町のもつ力というのを感じました。
失われた「地域」というものを。
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by haraheri4 | 2007-01-24 12:58 | 読書 | Comments(0)

「知られざる傑作」

「知られざる傑作」
バルザック
岩波文庫

「沙漠の情熱」「ことづけ」「恐怖時代の一挿話」「ざくろ屋敷」「エル・ベルデゥゴ」「知られざる傑作」
のうち、「エル・ベルデゥゴ」は読めませんでした。
カタカナが苦手で、
だから世界史も苦手です。
しかし一定歴史がわからないと
読めませんね…きつかった。
「ざくろ屋敷」がよかった。
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by haraheri4 | 2007-01-22 13:57 | 読書 | Comments(0)

「青空の卵」

「青空の卵」
坂木司
創元推理文庫

何度か「出会えてよかった」と思う作家に出会ってきたけれど
この人もそうです。
朝の通勤電車で涙がとまらなくなり、
泣きながら出勤しました。

人といることが苦しい、人との距離のとり方がわからない、しかし人の心の機微に触れたいし、触れるとプラスにもマイナスにもゆれてしまう。からっぽな自分を見つめると、中身のつまった人がうらやましくなり、その人を失うことで自分をも失うような気がする。自分はこのまま、ずっとこうなのだろうか、とふと思うと、どうにもむなしく、そのむなしさを転換できない自分に腹が立つ。
そんな人に、私におすすめです。
ここ数年の私のキーワード「共依存」「家族のあり方」「コントロール」
などにもかかわりのある小説。
主人公が涙するところで、泣く。というより
「私が泣き出すところで、主人公が泣いている」かんじであり、
探偵は私の相方に「魂」が似ている。

でも、そして、本格推理小説。
人に心を許せないけれど、
人の話をちゃんと聞ける、そういう人だからこそ
この謎が解けるのだ。
私は人の心と自分の心の境目がわからず、
かといって人の話を聞かない人だから…あざやかな謎解きにためいき。
私に才能があれば、こういうものが書きたいのだと思ってしまう。
作者は1969年生まれ、私と同年代。
長く残ってほしいけれど、「いま」読む小説なのかもしれない。
私に読む目ができたからこそ、いま出会えた小説なのかもしれない。
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by haraheri4 | 2007-01-19 12:55 | 読書 | Comments(0)

「龍の館の秘密」

「龍の館の秘密」
谷原秋桜子
創元推理文庫

う~ん。
それはないんじゃないの?という印象。
ある条件が満たされれば、
別の場所でも同じ犯罪が起こせる、というのではないので、
納得できません。
2つめのお話の方は、ある瞬間に
「あれ?」と思わされて、それはおもしろかった。
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by haraheri4 | 2007-01-15 18:15 | 読書 | Comments(0)

「天使が開けた密室」

「天使が開けた密室」
谷原秋桜子
創元推理文庫

ライトノベル出身の方だそうです。
だからといってばかにしてはいけないです。
途中で、この人が犯人だ!というのが
私のようなうっかり者にも珍しくわかりましたが、
なかなかいいのでは。
現実にはありえないトリックですが。

天使の二重性、
密室の二重性も楽しみました。
心にひっかかる言葉は見落とさず、
戻ってみるのもおもしろいかも。
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by haraheri4 | 2007-01-12 13:35 | 読書 | Comments(0)

泣けるとき

楽しみにしていたことが、
いつからか苦痛になる。
それまで信じていたものが
自分の中から崩れてしまうとき。
自分が価値のないもののように思えるとき。

本当は、家で料理したり
本を読んだり、編み物をしたりして
生きていれればいい。だがそうもいかない。
自分は思ったほど、戦闘的でも
活動的でもないのだと気づいたとき。

あれほど眠っていたのに
眠れないとき。
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by haraheri4 | 2007-01-12 13:30 | こころ | Comments(3)

「ちくま日本文学全集38 大佛次郎」

「ちくま日本文学全集38 大佛次郎」
大佛次郎
筑摩文庫

「鞍馬天狗・宗十郎頭巾」
「幻燈」
「土耳古人の手紙」「土耳古人の対話」
のうち、「幻燈」は読めませんでした。

横浜の作家なので1つは読んでおこう、
と思って借りてきました。
レッテルに縛られず、本の中身で読める読書人が
どれだけいるのか…との問いに
うまく答えられない、そう読みたいものです。
そもそも「読書人」というほど、読めていないのですが。
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by haraheri4 | 2007-01-11 13:07 | 読書 | Comments(0)

「小さき者へ・生れ出づる悩み」

「小さき者へ・生れ出づる悩み」
有島武郎
岩波文庫

返却期限迫り、
「悩み」のほうは途中までしか読めませんでした。
「小さき者へ」、よかったです。
お正月、お義父さんが
酔っていろいろといっていたのを思い出しました。
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by haraheri4 | 2007-01-09 12:36 | 読書 | Comments(0)

「木下順二戯曲選 Ⅲ」

「木下順二戯曲選 Ⅲ」
木下順二
岩波文庫

収録は「オットーと呼ばれる日本人」と
「神と人とのあいだ」。

追悼木下順二、ということで年末から読みました。
「オットー」のほうは、
大学の授業「近代戯曲」で読んだ覚えあり、
うかうかとただページをめくるしかできない私に
「戯曲を読むというのはたいへんなことだ」と
教えてくれた作品です。
何しろ、1ページめから教授に聞かれたことが答えられない…
書いてあったのに読んでいない、ということが
突きつけられるのです。

久しぶりに読んだ木下順二、やはりハードです。
演劇を見るものも、今見えているものは何なのか
考えながら見るのでしょう。
これは滑り台に見える、けれど今は違うもの…演劇の力ですね。
自分は何のために生きるのか、
主義主張のためか、愛する何かのためか、
それを誰かが阻もうとしたとき、裁こうとしたとき
私はどうするのか。と。
罪とは何か。と。
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by haraheri4 | 2007-01-07 10:57 | 読書 | Comments(0)



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