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「沼地のある森を抜けて」

「沼地のある森を抜けて」
梨木香歩
新潮文庫

08年最後の読書は
「ぬかどこファンタジー」。
自分とは何か、どこからきたのか、
生物とは何か、細胞とは…
という、「ぬかどこ」から広がる理科と人と人とのつながりファンタジー。
細胞の思いも
人の思いも
同じ…ひとりぼっちはいやなんだ。
誰かに話しかけたかったんだ。

来年も、素敵な本と出会いたいものです。
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by haraheri4 | 2008-12-31 11:38 | 読書 | Comments(0)

「くらやみの速さはどれくらい」

「くらやみの速さはどれくらい」
エリザベス・ムーン
小尾芙佐 訳
ハヤカワ文庫

自閉症の主人公ルウ。
私は、そして本の中の友人たちはみな
あなたが大好きだった。
あなたはもう自閉症のルウじゃない、
あなたは失ったものに気づいていない。
だから本当に失ったのは私たちルウの友人のほう。
大切な友達を1人なくしてしまった、
愛すべきルウ。
あなたの友人思いのところ、
フェンシングの強さ、
パターン解析の早さ、
好きな女性を食事に誘えないシャイなところ、
みんな、みんな大好きだったよ。
本の中に飛び込んで、あなたを助けに行きたかった。
でも、あなたは自分で選んだんだ。
だからやっぱり、失ったのは私たちのほうなんだ。
友達をなくした悲しみで、涙がとまらない。
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by haraheri4 | 2008-12-27 13:53 | 読書 | Comments(0)

「追憶のかけら」

「追憶のかけら」
貫井徳郎
文春文庫

解説には「デビュー作のようなトリッキーなものではない」「本格より人間を描いたミステリーが好きな人におすすめ」とあった…
私が貫井さんに求めているのは、まさに「トリッキー」な本格なんだけどな。

とはいえ。
読みました、653p。
半分読んでも、まだ謎が提示されたくらいで
そこから読者は悪意の二転三転へ引き釣り込まれる。
悪意は寒気をもよおす…冬向きではないかもしれない。
けれど、アンハッピーよりハッピーな終わりが好きですから
最後まで読んで、ほっと胸をなでおろした感じです。

私のブログにも時折読んでいてつらくなる書き込みがありますが、
私が読んでつらくなる書き込みは消させてもらいますね、ご了承ください。
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by haraheri4 | 2008-12-23 13:25 | 読書 | Comments(0)

「バスジャック」

「バスジャック」
三崎亜記
集英社文庫

違和感を自然に取り入れていくのが作者の得意技。
今回は切なさや愛情もこの技でみせてくれる。
素敵で、ちょっと怖い短編集。
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by haraheri4 | 2008-12-17 21:04 | 読書 | Comments(0)

「眠れぬ真珠」

「眠れぬ真珠」
石田衣良
新潮文庫

私たちはいつからおとなになるのだろう。
おとなになると、愛だの恋だのの悩みは消えて
仕事に没頭して、家族を守っていくのかな…
という思い込みは、遠い昔。
おとなと呼ばれる世代に生き、
主人公が抱える悩みにあと一息の私は
相方に恋をしている。
恋はおとなにも訪れる、泣き明かしたい夜も
目が腫れても仕事をしなくちゃならない日もある。
自らが輝く光を内に秘めた真珠のように
おとなの恋は、鈍く優しい光を放つ。
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by haraheri4 | 2008-12-16 17:15 | 読書 | Comments(0)

「チャイルド44」

「チャイルド44」
トム・ロブ・スミス
新潮文庫

「チャイルド44」(上)
(2008.12.10)

「チャイルド44」(下)
「このミス」海外編第1位。
寒いですね、もっと寒くなりたいあなたに読んでほしいですね。

かつての日本、今の北朝鮮、そしてこの小説の舞台「旧ソ連」で行われていた
恐怖政治の網の目をかいくぐり、
おぞましい事件の解明のために命を懸ける。
助けになるのは、国ではなく人々だった。
大地も、川も凍る国で、さらに寒気を呼ぶ残酷な事件に
男はたどり着くことができるのか。
タイトルどおりの内容ですから、
タイトルでぴんときたら、引き返すのは今です。
(2008.12.13)
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by haraheri4 | 2008-12-14 16:09 | 読書 | Comments(0)

「子午線を求めて」

「子午線を求めて」
堀江敏幸
講談社文庫

著者は、小説だとかエッセイだとかの
ジャンル付けをうれしく思わない。
読者である私も、ジャンルを飛び越えて読まざるをえない、
そういう文章だからだ。

「論考にしては蕪雑だし、思考のレッスンとしては緻密さに欠け」と
著者はいうが、
緻密さというのは、こういうことをいうのではないだろうか。
パリの子午線、「パリ郊外」の小説群、絵画・写真と小説の関係…
暖かい日差しを感じさせる文章と、一転、突き刺さる現実への視点。
私のような、うかうかと日々を過ごすものには
過酷な「レッスン」だった。

過酷さはそれだけではない。
知らない漢字・熟語に出くわすのだ、だから
この本は漢語辞典を片手に読む。

そして、もう一つの過酷…というか悲しさは
「レッスン」の厳しさに耐え切れず、本を閉じ
居眠りをして電車を行ったりきたりして、
降りたときには定期券を失っていたことだ…。
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by haraheri4 | 2008-12-08 21:12 | 読書 | Comments(0)

「郊外へ」

「郊外へ」
堀江敏幸
白水Uブックス

「エッセイの小径」と題されるシリーズの本、
なのだが読みはじめから違和感があった。
「これはエッセイなのか?」。

パリの郊外。
広い森のような公園、小さな白い壁の家、
子どもたちのはしゃぐ声、老人の散歩…
という私のイメージは、当てはまらなかった。
パリのことは知らない、でもおしゃれなイメージがある。
「郊外」はそれが少し親しみやすくなった感じだと、勝手に思っていた。

たくさんの移民が「詰め込まれている」「4000」という名の団地群。
かつてナチスがユダヤ人を隔離した建物。
壁の落書き、高速道路のよどみ。
時折見える緑の優しさは、読者への配慮なのか。
パリ郊外は意外な姿を見せ続けた。

私の違和感はあとがきで解決される。
この本での「私」は「虚構の私」であると。
また、同じあとがきで私は打ちのめされる。
この「エッセイ」が30代はじめに書かれたものだと知って…
なんという繊細で緻密な目を持つ人だろう。
まいったな…。
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by haraheri4 | 2008-12-04 21:06 | 読書 | Comments(1)

「地下室の手記」

「地下室の手記」
ドストエフスキー
光文社古典新訳文庫

私は苦しみ、憎しみ、悩みを抱えて
結局それが全部自分に跳ね返ってくることを知っている。
「地下室」の「俺」は私だ。
19世紀のロシアにおいて「俺」は私の苦しみを
快楽に変えて、地下室を動かない。
私もその快楽を知るもの。
あまりに私のことが書いてあるので
途中、ちょっとページがめくれなかった。
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by haraheri4 | 2008-12-02 16:47 | 読書 | Comments(0)

久々、ねこ登場。

いつもねこが出現する団地周辺は工事中。
駅までの道で、ねこがたむろしていた木は
ばっさり切られて、こちらでもねこが姿を消していた。
だから、この子に会うのは久しぶり~
元気にしてた?
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by haraheri4 | 2008-12-01 17:10 | 旅・散歩・町 | Comments(0)