「蟹工船」
「蟹工船・党生活者」
小林多喜二 角川文庫 今回は話題の「蟹工船」だけ読みました。 何度めの再読です。 古い私の本は180円と印刷されている。 そして付箋。 多分、父が買って、私がもらい、 私が大学でレポートしたのだろう。 いま、平積みされているのは新潮文庫版ですね。 読み終えて、「多喜二ってすごい!現代的!」と思いながら 活字中毒?の私は、すぐに別のものを読み始めた。 ら、そこに「『蟹工船』はつまらない」というコラムが…。 「『蟹工船』を読むより、彼女を誘って蟹を食べに行きましょう」と結末にあった (いや、「愛はだいじ」って書かれていてそれは大賛成なんだけどね)。 …土用の丑だってうちはうなぎが食べられません。 まして蟹なんて!! 多喜二は集団を描くこと、個人を描くこと、その両立を目指して 試行錯誤していた。 「蟹工船」もその中で生まれている。 多喜二の取材と想像力で、現在にも通じる悲惨な労働と搾取が 文学として描かれている、と思います。 大荒れの海でも、体を壊されても、たたき起こされて働かされて、 「少しはふるさとに金を残したい」という希望も砕かれ、 「国家のため」という名目で動かされ…でも、俺たちは人間だ。 その叫びが、聞こえてくるようです。 派遣や請負、さらに偽装請負まであって トラックに詰め込まれて、1日働かされ、 なんだかんだと名目をつけてピンはねされて ネットカフェで眠れぬ夜をすごす若者たちに、 ぜひ読んでほしい1冊です。
by haraheri4
| 2008-07-24 17:08
| 読書
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